君とカフェで会えたら
「お疲れ様!」
「お疲れ様です!」
「あのさ可鈴ちゃんの家ってどこら辺?」
「え?・・・ここから電車で2駅くらいです高丘駅で降ります」
「そうなんだ俺も電車通学、俺は5駅くらいかな・・北日下駅」
「先輩も電車通学だったんですね」
「うん、」
「・・あ・・の誰かと待ち合わせですか?」
「いや、可鈴ちゃんに謝ろうと思って・・」
「えっ私に?」
「あの・・さっき、スタッフルームで馴れ馴れしく可鈴ちゃんって呼んじゃってごめんね?俺苗字忘れちゃってて・・・」
「そんな!謝らないで下さい!私は何と呼ばれようが構いませんから」
「良かった・・何か下の名前で呼んじゃまずかったかなって思ったから・・・仕事場でちゃん付けは良くないよね・・ホントごめん。もう苗字覚えたから、これから仕事場ではちゃんと苗字で呼ぶね・・・」
「はい・・・」
先輩が・・わざわざ私に謝る為だけに待っていてくれたなんて・・・申し訳なさ過ぎてどうしていいか分からなくなる・・・
私は顔が熱くなるのを感じて、もしかしたら顔が赤くなっているかも知れないと思った・・・とにかく先輩の事が好きだってことを気付かれないように必死だった。
「あの湊先輩、壊してしまったお詫びに新しいイヤホン私に弁償させて下さい!」