2・5次元の彼女
近い距離で見上げられて、どきりと心臓が跳ねた。
相変わらず膝の間からはどいてくれない。
動くと触れてしまいそうで、怖くて身動きが取れない。
よくよく見ると、小柄な身長や髪型、童顔なところが、どことなくユウに似ているな、と景斗は思った。
そんなことを意識してしまうから、余計に鼓動が止まらなくなる。
「あの、もしよければ」
綾の手が、景斗の膝に触れた。
ぴくりと身体が震えたのが、伝わっていないことを祈る。
「もう少しふたりで飲みませんか?」
見上げる瞳に、不覚にも可愛いなんて思ってしまう。
いけない。
このままだと、オフ会のときの二の舞になりかねない。
理性を保たねば。
景斗は自分に言い聞かせながら、目線を逸らした。
「今日は、また寝てしまいそうなので、帰ります」
それを聞くと、綾は泣きそうな顔をした。
傷つけてしまったかと思い、慌てて景斗は言葉を付け足す。
「嫌とか、そういう意味ではなくて、本当に今日は疲れていて……」
「いえ」
綾は、変わらず悲しい目をしながらも、微笑みを返した。
「こちらこそ、ごめんなさい。帰りましょう」
相変わらず膝の間からはどいてくれない。
動くと触れてしまいそうで、怖くて身動きが取れない。
よくよく見ると、小柄な身長や髪型、童顔なところが、どことなくユウに似ているな、と景斗は思った。
そんなことを意識してしまうから、余計に鼓動が止まらなくなる。
「あの、もしよければ」
綾の手が、景斗の膝に触れた。
ぴくりと身体が震えたのが、伝わっていないことを祈る。
「もう少しふたりで飲みませんか?」
見上げる瞳に、不覚にも可愛いなんて思ってしまう。
いけない。
このままだと、オフ会のときの二の舞になりかねない。
理性を保たねば。
景斗は自分に言い聞かせながら、目線を逸らした。
「今日は、また寝てしまいそうなので、帰ります」
それを聞くと、綾は泣きそうな顔をした。
傷つけてしまったかと思い、慌てて景斗は言葉を付け足す。
「嫌とか、そういう意味ではなくて、本当に今日は疲れていて……」
「いえ」
綾は、変わらず悲しい目をしながらも、微笑みを返した。
「こちらこそ、ごめんなさい。帰りましょう」