2・5次元の彼女
「私、水原さんが普段どんなことを考えて、どんな悩みを抱えているのか、知りたいんです。
だって、私たち、お互いのことを知らなさ過ぎるでしょう?
まだちゃんと付き合っていない今だからこそ、何でも気軽に話せるチャンスだと思うんです」
ね? と彼女は景斗に同意を求め、代わりに元気な笑顔を見せた。
「どんなことでも構いません。
私以外の女性のことでも……何を言われても傷つかないし、気にしないって約束しますから。
私のこと、友達だと思って相談してください」
その言い方じゃあまるで全部バレているみたいじゃないかと、余計に申し訳ない気持ちが押し寄せる。
仕方なく、どこまで話せるかを頭の中で組み立てた。
「例えば、三浦さんだったら――」
一呼吸置いて、彼女の顔色をうかがいながら、慎重に言葉を進める。
「もしも友人が不倫をしていたら、止めますか?」
「不倫!?」
突拍子の無い質問に、彼女は驚いたように目を見開いてその言葉を繰り返した。
「友人が、ですか?」
眉を寄せて怪訝な表情で重ねて問いかける彼女に、景斗はこくりと頷く。
「そう、ですね……」
彼女は顎に手を添えて、うーんと小さく唸って悩み、やがてパッと顔を上げた。
「止めません」
「え? あ、そう……」
彼女の回答に、やや拍子抜けした景斗は間抜けな声で相槌を打った。
だって、私たち、お互いのことを知らなさ過ぎるでしょう?
まだちゃんと付き合っていない今だからこそ、何でも気軽に話せるチャンスだと思うんです」
ね? と彼女は景斗に同意を求め、代わりに元気な笑顔を見せた。
「どんなことでも構いません。
私以外の女性のことでも……何を言われても傷つかないし、気にしないって約束しますから。
私のこと、友達だと思って相談してください」
その言い方じゃあまるで全部バレているみたいじゃないかと、余計に申し訳ない気持ちが押し寄せる。
仕方なく、どこまで話せるかを頭の中で組み立てた。
「例えば、三浦さんだったら――」
一呼吸置いて、彼女の顔色をうかがいながら、慎重に言葉を進める。
「もしも友人が不倫をしていたら、止めますか?」
「不倫!?」
突拍子の無い質問に、彼女は驚いたように目を見開いてその言葉を繰り返した。
「友人が、ですか?」
眉を寄せて怪訝な表情で重ねて問いかける彼女に、景斗はこくりと頷く。
「そう、ですね……」
彼女は顎に手を添えて、うーんと小さく唸って悩み、やがてパッと顔を上げた。
「止めません」
「え? あ、そう……」
彼女の回答に、やや拍子抜けした景斗は間抜けな声で相槌を打った。