2・5次元の彼女
次のHARUの言葉が怖い。
恐怖で頭の中が真っ暗だ。
闇に覆われているよう。
どうしようもなく、苦しい。
そんな私に気がついているのだろうか、景斗は肩越しに振り向くと、私に向かって手を伸ばした。
「ユウさん、来て」
「……」
応えられなかった。
その手をじっと見つけながら、身を強張らせる。
「ユウさん……」
急かす景斗の声に、眼差しに、追い詰められる。
HARUは何も言ってはくれない。
心のどこかで待っていた。
HARUが、私を引き留めてくれるのを。
何でもいい。HARUの元にいなければならないっていう、何か決定的な理由が欲しかった。
そんなもの、あるはずがないのに。
お願い。
何か言ってよ、HARU……
私のすがるような視線を受けて、HARUは口を開いた。
「お前が決めろ、夕莉。
好きにしろ。行きたいのなら、もう何も言わない」
その言葉はもう、逃れようがなかった。
自分がどうすべきか、HARUは私にどうして欲しいのか、分かってしまった。
行くなって、俺の傍から離れるなって
嘘でもいいから、言って欲しかった。
恐怖で頭の中が真っ暗だ。
闇に覆われているよう。
どうしようもなく、苦しい。
そんな私に気がついているのだろうか、景斗は肩越しに振り向くと、私に向かって手を伸ばした。
「ユウさん、来て」
「……」
応えられなかった。
その手をじっと見つけながら、身を強張らせる。
「ユウさん……」
急かす景斗の声に、眼差しに、追い詰められる。
HARUは何も言ってはくれない。
心のどこかで待っていた。
HARUが、私を引き留めてくれるのを。
何でもいい。HARUの元にいなければならないっていう、何か決定的な理由が欲しかった。
そんなもの、あるはずがないのに。
お願い。
何か言ってよ、HARU……
私のすがるような視線を受けて、HARUは口を開いた。
「お前が決めろ、夕莉。
好きにしろ。行きたいのなら、もう何も言わない」
その言葉はもう、逃れようがなかった。
自分がどうすべきか、HARUは私にどうして欲しいのか、分かってしまった。
行くなって、俺の傍から離れるなって
嘘でもいいから、言って欲しかった。