2・5次元の彼女
それは今
私がHARUに会いたいと感じているように
HARUも同じ気持ちを抱いてくれていると
そう解釈してもいいのかな……?


なんて答えたらいいかわからなくて
『わかった』
そんなぶっきらぼうな言葉を返す。


ずっと会話を続けているわけではない。
ただ、画面の下に四角い枠が開き続けているだけ。

その枠は、ときたま思い出したかのように、新しいメッセージを更新する。


『これからやっとボス戦』
『がんば!』


『あ、イリーナがやらかした』
『どついてやれ』


『全滅した……』
『どんまい……』


大したことを話しているわけではないのだけれど
お互い別々の場所にいるというのに
なんだか、ずっと手を繋いでいるような感覚。
< 76 / 241 >

この作品をシェア

pagetop