2・5次元の彼女
『狩り終わった。そろそろ寝る』
HARUが言った。

『ねえ、HARU』
私は躊躇いがちにキーボードを叩く。

こんなことを伝えてもいいのだろうか。
でもお互い顔の見れない状況で、文字でなら、素直に伝えられる気がした。


『早くまたHARUに会いたい』


どきどきした。息が詰まる。
私は画面の前で、熱くなる頬を押さえて返事を待った。

HARUは何と言うだろう。

次のメッセージが更新されるまでの時間が、ひどく長く感じた。

なかなか答えてくれないHARUに一瞬後悔がよぎる。
どうしてこんなことを言ってしまったんだろう。
夜中の狂った感覚が、私をおかしくさせたのかもしれない。

早く返事をして。

じゃないと
不安すぎて、窒息してしまうかもしれないよ。


やがてチャットの画面が彼からのメッセージで更新された。

『俺も』


喜びだろうか。安堵かもしれない。

涙が一筋、頬を伝った。

好き過ぎる。


パソコンとパソコンを結ぶこんな細いケーブルじゃ繋ぎきれない。
もっと、確かに繋がりたい。
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