2・5次元の彼女
第5章 ふたりを同時に愛せますか?
***第5章***



どうしよう。

みんなの言葉に、ものすごく不安になってきてしまった。

HARUはそんな人じゃない。
だって、2年間も一緒にいるわけだし。
絶対、絶対良い人なんだから。

そう信じてる。

なのに。

なんでこんなに心が騒ぐんだろう……


パソコンの電源を入れる手が重たかった。
ゲーム画面を立ち上げて、いつもの薬屋の横へ向かう。

HARUはまだログインしていなかった。
そういえば、昨日の夜に『明日は仕事で帰りが遅くなる』なんて漏らしていたっけ。

こうやって次の日の予定を報告してくれるあたり、私は大切に思われてるんじゃないかなって思う。
……というより思いたい。
自分に言い聞かせながら必死に不安を拭う。
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