幸せそうな顔をみせて【完】
「お待たせしました。担当が席を外していますので、代わりに私がお伺いします」
そう言って私の目の前に座ったのは凛とした美しさを持つ女の人で、渡された名刺には『緑川清香』とあった。肩書きは…第3営業部課長?女性の肩書にしては…凄い。男女雇用機会均等法というのがあったとしてもこれだけの企業で営業部課長と言う肩書がそれだけ仕事が出来るという証拠に他ならない。
年の頃は…30歳前後だと思う。綺麗に施された化粧に捲きあげられた髪。黒のスーツの胸元に真っ白なブラウスのリボンが揺れていて、凛とした美しさの中に、女性の可愛らしさをも足している。
タイトスカートからスラリと伸びた足先には綺麗に磨かれたパンプス。
魅力的な人だと思った。でも、同時に気の抜けない人とも思う。穏やかな微笑みの下にある頭脳がどのようなものであるのか分からない今、下手な行動は今からの取引に関わること。
慎重に進める方がいいと私の頭の中の声が響く。
「○○会社の瀬戸葵と申します。この度は当社の商品に興味を持っていただき本当にありがとうございます。今日は大切な時間をいただき本当にありがとうございます」
私も名刺を取り出し、緑川さんにお渡しすると、緑川さんはニッコリと笑い、それを眺めていた。
「瀬戸さんですね。よろしくお願いします。では、早速ですが、資料を見せて頂きたいのです。担当の方には私の方から説明しますので、それでよろしいでしょうか?」
「はい。よろしくお願いします」
そう言って私の目の前に座ったのは凛とした美しさを持つ女の人で、渡された名刺には『緑川清香』とあった。肩書きは…第3営業部課長?女性の肩書にしては…凄い。男女雇用機会均等法というのがあったとしてもこれだけの企業で営業部課長と言う肩書がそれだけ仕事が出来るという証拠に他ならない。
年の頃は…30歳前後だと思う。綺麗に施された化粧に捲きあげられた髪。黒のスーツの胸元に真っ白なブラウスのリボンが揺れていて、凛とした美しさの中に、女性の可愛らしさをも足している。
タイトスカートからスラリと伸びた足先には綺麗に磨かれたパンプス。
魅力的な人だと思った。でも、同時に気の抜けない人とも思う。穏やかな微笑みの下にある頭脳がどのようなものであるのか分からない今、下手な行動は今からの取引に関わること。
慎重に進める方がいいと私の頭の中の声が響く。
「○○会社の瀬戸葵と申します。この度は当社の商品に興味を持っていただき本当にありがとうございます。今日は大切な時間をいただき本当にありがとうございます」
私も名刺を取り出し、緑川さんにお渡しすると、緑川さんはニッコリと笑い、それを眺めていた。
「瀬戸さんですね。よろしくお願いします。では、早速ですが、資料を見せて頂きたいのです。担当の方には私の方から説明しますので、それでよろしいでしょうか?」
「はい。よろしくお願いします」