幸せそうな顔をみせて【完】
「俺もシャワー浴びてくる。葵は体調も悪いのだから先にベッドに行って寝てろよ。俺もシャワー浴びたらすぐに行くから。あ、それと気になるならクローゼットの中に新しいシーツが入っているから変えて」
そんな言葉を残して副島新はさっさとバスルームに入ってしまった。ここに来るのは二回目。それなのに、勝手にクローゼットを開けるなんて出来ない。私は一応言われたとおりに寝室に入り、副島新のベッドに腰掛けた。手を置くとサラッとしたシーツの感触が気持ちいい。
「なんか不思議」
座ったまま後ろにポスンと寝ころぶと、天井が目に入り、なんとなく気恥ずかしさを感じてしまった。大好きな人の寝室の天井の記憶は……。初めて抱かれた時を思い出す。甘く激しく愛されたその思いがフラッシュバックされるかのように脳裏に浮かぶ。
甘く揺れる副島新の瞳に身体の奥が痺れた。
「葵。寝てるのか?」
そんな声が聞こえたのは私がベッドに寝転んで少し経った頃のことだった。私はいつの間にかうつらうつらと眠りかけてたみたいで副島新の声は聞こえるのに身体が動く気配はない。もしかしたら夢の続き?それにしても副島新の声が透き通るように私の心の中に響いてくる。
「風邪ひくぞ」
優しい声が耳元に届いたかと思うと、私の身体はふわっと空に浮いたのだった。
「俺を心配させるな」
目蓋が重く、開けることは出来ないけど、それでも副島新の優しさは感じていた。
そんな言葉を残して副島新はさっさとバスルームに入ってしまった。ここに来るのは二回目。それなのに、勝手にクローゼットを開けるなんて出来ない。私は一応言われたとおりに寝室に入り、副島新のベッドに腰掛けた。手を置くとサラッとしたシーツの感触が気持ちいい。
「なんか不思議」
座ったまま後ろにポスンと寝ころぶと、天井が目に入り、なんとなく気恥ずかしさを感じてしまった。大好きな人の寝室の天井の記憶は……。初めて抱かれた時を思い出す。甘く激しく愛されたその思いがフラッシュバックされるかのように脳裏に浮かぶ。
甘く揺れる副島新の瞳に身体の奥が痺れた。
「葵。寝てるのか?」
そんな声が聞こえたのは私がベッドに寝転んで少し経った頃のことだった。私はいつの間にかうつらうつらと眠りかけてたみたいで副島新の声は聞こえるのに身体が動く気配はない。もしかしたら夢の続き?それにしても副島新の声が透き通るように私の心の中に響いてくる。
「風邪ひくぞ」
優しい声が耳元に届いたかと思うと、私の身体はふわっと空に浮いたのだった。
「俺を心配させるな」
目蓋が重く、開けることは出来ないけど、それでも副島新の優しさは感じていた。