幸せそうな顔をみせて【完】
話は三時間ほど前に戻る。
仕事が一段落したので、同期で飲もうと連絡が来たのは就業間近のことだった。そのお誘いの末行に『重大なお知らせアリ』と意味深な文章が打ち込んである。意味深ではあるけど、その内容が全く分からないわけではない。同期の一人である園田未知(ソノダミチ)がもしかしたら結婚の報告があるのかもしれないとちょっとだけ思ったりもしていた。
大学から付き合っている彼が転勤という話を聞いていたので、もしかしたらその絡みの話ではないかと推察していた。そんなおめでたい話はその場で聞いておきたい。
もちろん私は出席。
同期は私を入れて六人で男女の比率は同数。事あるごとに一緒に居酒屋で飲むことも多かった。その中に副島新もいた。皆よりも年上でそれでいて、知識豊富な彼は『副島センセイ』と呼ばれている。最初は嫌がっていたけど、それも今では諦めてしまっている。
諦めるというか好きにさせているという感じだった。
いつもの居酒屋にみんなが揃うと同時に未知から私の想像通りの発表と想像以外の発表があった。結婚して転勤する彼に付いていくというのと、その彼の子どもを妊娠していてそれが今は三か月に入ったばかりだということ。
二重の喜びだった。
仕事が一段落したので、同期で飲もうと連絡が来たのは就業間近のことだった。そのお誘いの末行に『重大なお知らせアリ』と意味深な文章が打ち込んである。意味深ではあるけど、その内容が全く分からないわけではない。同期の一人である園田未知(ソノダミチ)がもしかしたら結婚の報告があるのかもしれないとちょっとだけ思ったりもしていた。
大学から付き合っている彼が転勤という話を聞いていたので、もしかしたらその絡みの話ではないかと推察していた。そんなおめでたい話はその場で聞いておきたい。
もちろん私は出席。
同期は私を入れて六人で男女の比率は同数。事あるごとに一緒に居酒屋で飲むことも多かった。その中に副島新もいた。皆よりも年上でそれでいて、知識豊富な彼は『副島センセイ』と呼ばれている。最初は嫌がっていたけど、それも今では諦めてしまっている。
諦めるというか好きにさせているという感じだった。
いつもの居酒屋にみんなが揃うと同時に未知から私の想像通りの発表と想像以外の発表があった。結婚して転勤する彼に付いていくというのと、その彼の子どもを妊娠していてそれが今は三か月に入ったばかりだということ。
二重の喜びだった。