小さな不思議のお話
第二章
7. 三条御琴


「やだぁー、私が田中の事好きなわけないじゃぁん」

「えー、違うのー?絶対そうだと思ってたー」

「ふざけんなしww」

「ごめんごめんww」


...うるさい


「ところでさぁ、明日男子誘ってカラオケ行かね?」

「いいよー、誰誘うん?かっこいい奴なw」

「おうw」



...うるさい



どうして、こうも女子というものはぎゃーぎゃー下らないことを喚きたがるのだろう。


....それを話して、なんの特になるの?


そんなことを思い続ける、私の日常です。




まだ誰も来ない時間帯に誰よりも早く3-1の教室へ来てひっそりと小説を広げる。
これは、誰にも知られてはいけない私の唯一の秘密。

「むふふっ....wwかわええ.....♡」


小説で繰り広げられる数々の少女たちの言動にニヤニヤする私、三条御琴は、成績学年トップの優等生であり、美少女をこよなく愛するオタクでもある。


「りぃなにゃぁん....♡ああ...かわいいなぁ....」

そんな今日の日、私に今までで最大の事件が起きた。


「....さ、さ、さ、さんじょ、三条さん?!」


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