【続】キミとひとつになれたら
嫌悪と憎悪
今、私の目の前には彼がいる。
憎らしい彼が。
満面の笑みを浮かべてる。
凛花ちゃんを抱きしめながら、彼を睨みつけた。
「あれ、もしかして睨んでるつもり?可愛いなぁ。睨んだ顔も、素敵だよ。本当に小春ちゃん、色気が増したんじゃない?」
思い切り逆効果。
「こは、ちゃ……」
「……大丈夫。何があっても私が守るから」
安心させるように凛花ちゃんの耳元でそう言って、近くに落ちていた窓ガラスの破片を手に取った。
鋭く尖ってる。
凶器には丁度いい。
「四ノ宮くん……」
凛花ちゃんから離れて、彼のそばへ。