【続】キミとひとつになれたら





―ガンッ



大きな音がして、それと同時に四ノ宮くんの腕が私から離れた。





「だい、じょうぶ……?こは、ちゃ……」


「凛花ちゃん……」



凛花ちゃんは、フラフラしながら花瓶を持って立っていた。


その花瓶は棚の上に飾ってあった物。



凛花ちゃんが花瓶で四ノ宮くんを殴ったんだ。



「こはちゃんっ……!!逃げてっ!!早くっ」


そう叫んで、彼女はその場にしゃがみ込んでしまった。



バスタオルはさっきよりも赤くなってる。


どんどん出血してる。
顔色も悪い。



「何言ってんの!?凛花ちゃんも一緒にっ」


1人で逃げるなんて嫌。
誰も死なせたくないもの……。




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