【続】キミとひとつになれたら

対面






【悠希side】



「はぁっ……はぁっ……」



翔と2人で走って。
別荘に戻った頃にはすっかり呼吸が乱れてた。



死体を見て動揺したせいか。


上手く走れなかった。
油断したら、今にも嘔吐しそうだ。





「まさか……人が、殺されるなんて……」



気晴らしになればって。

そう思って提案した旅行なのに……。



翔は俺が何を考えてるか、読み取ったみたいで。




「悠希、自分を責めるな。それに俺、安心したよ。小春に新しい友達ができて」


「翔……お前、マジ過保護」


「うっせ」



緩いやり取り。
なのに漂う空気が重い。



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