【続】キミとひとつになれたら
「私っ……守れなかったっ!!凛花ちゃんを守れなかったのっ……」
まるで子供みたいに。
河瀬ちゃんは泣き喚いた。
「四ノ宮の奴……着いて来た上に、こんな事までっ……」
2人を横目で見つつ。
俺は四ノ宮くんのそばへ。
一応、呼吸はあった。
死んでなくてホッとした。
「おいっ、悠希っ!!早く逃げるぞっ」
「は?」
「そうだよっ……今のうちに逃げないとっ、またこいつ……人を殺すっ……」
逃げるって言われても。
「今は夜だよ?むやみに出歩いても、道に迷うのがオチじゃないかな?つーか明日の夕方には迎えが来るんだから」
「ダメっ!!明日じゃ遅いのっ!?今すぐじゃなきゃ……」
必死になって、俺にそう訴える河瀬ちゃん。
「でもこの辺、バスもタクシーも走ってないし。携帯は県外だし。とにかく迎えを待つのがいいと思うよ?」