【続】キミとひとつになれたら




同じ中学だったけど、親しくしてたわけじゃない。


クラスは同じだったけど。
それ以外に接点はなかった。



いじめられてる四ノ宮くんを助けた事もなかった。


勇気もなかったし。
自分を守るのに必死で……。




だけど一度。
たった一度だけ彼とは話した事がある。





それは放課後。


いつも一緒に帰ってる友達が急に一緒に帰れなくなって、早く家に帰っても暇だったから、暇潰しに図書室に行った時の事だった。




『お、やっぱ誰もいない……』


図書室は誰もいなくて。
ラッキーと思いつつ、面白そうな本がないか図書室内をフラフラしていた。




『ぉわっ……!!』


歩いてたら、いきなり何かに躓いた。



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