【続】キミとひとつになれたら
危うく転びそうになったが、本棚に手をついてどうにか回避。
『ビックリした……って』
『……あ』
そこには、本棚にもたれかかって足を延ばして座ってる四ノ宮くんがいた。
お互い目と目が合って。
なんとなく気まずい雰囲気に。
ふと、やや乱暴に床に置かれた彼のカバンからは落書きされ汚された教科書やノートが顔を覗かせていた。
『四ノ宮くん……大丈夫?』
同情のせいか。
理由は定かではないが、気がつけばそんな言葉をかけてた。
『……意外』
『え?えっと……』
『僕の名前、知ってるんだね』
『そりゃあ、クラスメイトだからね』
暗い子だと思ってたけど、話してみると案外普通の子だった。