【続】キミとひとつになれたら
『いろいろ……大変だね。毎日、本当に』
『まぁね。学校も、家も……大変だよ』
『そう、なんだ……』
『あいつら、僕の事嫌いだからさ。家にも居場所なくて、本当に嫌になる』
家にも学校にも居場所がない。
相当苦しい事なんだろうけど……。
俺は四ノ宮くんの気持ちを全部理解してあげる事はできない。
『じゃ、じゃあ俺もう帰るね……』
ほんの少し会話を交わして、俺はさっさと帰った。
四ノ宮くんと話したのは、これが最初で最後みたいなもんで。
これを機に仲良くなったわけでもなく、友達に進展したわけじゃない。
「高校に入って、四ノ宮くんを見た時は本当にビックリしたよ。だって、見事なまでに高校デビューを果たしちゃったんだから」
俺の話を2人は黙って聞いてた。