【続】キミとひとつになれたら
「四ノ宮くんは、本当に嬉しかったんだと思う。今まで人から優しくされた事がなかったから、河瀬ちゃんの優しさが嬉しくて、惹かれたんだと思う」
河瀬ちゃんは俯いて、黙ったまま何も言わない。
構わず話を続けた。
「きっと河瀬ちゃんを繋ぎ止めておきたくて、必死だったんじゃないかな。でも彼は愛し方を知らないから、歪んだ、間違った方法でしかできなかった。……俺の勝手な憶測だけど、何かそんな感じがする」
詳しくは知らないけど。
親から愛情をもらえなかったであろう彼は結果として。
正しい愛し方がわからなくて、歪んだ愛しか注げなかった。
「汚い言い方をすれば、彼は歪んだ頭の狂った自己中で冷酷な殺人犯。でも、綺麗な言い方をすれば……彼は孤独で愛し方を間違えてしまった可哀想な人」
本当にキミは可哀想な人だよ、四ノ宮くん。