【続】キミとひとつになれたら
「怖かったよな?ごめんな……。悠希が説教染みた事言ったから」
「う、ううん」
思ったより四ノ宮くんとは普通に話せた。
少し怖かったけど。
むしろ、翔くんの方が怖いって思った。
「小春、早くここから……っ!!!」
「え……」
一瞬、何が起きたのか理解できなかった。
だって今。
私の目の前には、苦痛に顔を歪めて崩れるように座り込む翔くんと。
刃先に赤い液体が付着したナイフを持った四ノ宮くん。
「翔くんっ……」
うずくまってる彼の背中は、真っ赤に染まっていた。
ナイフで刺されたんだ。
四ノ宮くんに、背中を。
「いやああああぁぁっ……翔くんっ!!!」