【続】キミとひとつになれたら





「怖かったよな?ごめんな……。悠希が説教染みた事言ったから」


「う、ううん」



思ったより四ノ宮くんとは普通に話せた。

少し怖かったけど。



むしろ、翔くんの方が怖いって思った。




「小春、早くここから……っ!!!」


「え……」



一瞬、何が起きたのか理解できなかった。



だって今。


私の目の前には、苦痛に顔を歪めて崩れるように座り込む翔くんと。

刃先に赤い液体が付着したナイフを持った四ノ宮くん。



「翔くんっ……」


うずくまってる彼の背中は、真っ赤に染まっていた。

ナイフで刺されたんだ。
四ノ宮くんに、背中を。




「いやああああぁぁっ……翔くんっ!!!」



< 149 / 277 >

この作品をシェア

pagetop