【続】キミとひとつになれたら
狂気の果てに
「クソッ……!!大人しくしてろよっ」
「っ……」
こうしてる間も翔くんに危険が迫ってる。
ナイフで顔を刺されそうになってる翔くんは、精一杯の力を振り絞って四ノ宮くんに抵抗していた。
今すぐ助けないと。
私が彼を守らないと……。
「上条くん、逃げたいなら1人で逃げて。私は逃げない、翔くんを助けないといけないからっ!!だから手を離してっ!!」
彼の腕を振り払おうと奮闘するが、無駄だった。
「はぁ……河瀬ちゃん、俺の言う事を聞いてよ。ここは2人で逃げるのが1番無難だと思うけど?」
何、この人。
翔くんの友達だからって、勝手に良い人だと思ってたけど……。
四ノ宮くんを庇うような発言をして、話し合うように説得してきたり。
翔くんを見捨てようとしたり。