【続】キミとひとつになれたら
「大丈夫だよ。状況的に、仕方がなかったんだから。俺さ、軽い怪我だったから、もう警察に話聞かれたんだけど、上手に証言しといてあげたよ」
「っ……」
ガシッと肩が掴まれた。
上条くんは顔を近づけて、ニコッと笑って。
「河瀬ちゃんが罪に問われる事はないから、安心しな。ね?」
「でもっ……」
「大丈夫だって。だって世の中さ、結局は……地獄の沙汰も金次第だもん」
「っ……」
ゾッと全身に鳥肌が立っていくのを感じた。
やっぱりこの子、普通じゃない……?
「本当にごめんな?俺が旅行なんかに誘って。四ノ宮くん、あそこまで狂ってる人だったなんてな……。正直、河瀬ちゃんや翔が大袈裟に言ってるだけかと思った」
上条くんって、わからない。