【続】キミとひとつになれたら





「河瀬ちゃん」



重苦しい雰囲気の中、ようやく上条くんは口を開いた。




「勝手に勘違いするのはやめてよ」


「え……?」


「つーか先走り過ぎ」



フッと笑った上条くんは、私の頭に手を置いて。





「あいつも無事だから」


と言った。
無表情のままで。



「本当に……?」


「本当だよ」


「っ……よかった……」



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