【続】キミとひとつになれたら
一気に叫んでいた。
胸の中の鬱憤を。
大声で、吐き出した。
はぁはぁ、と少し息切れがして、ゆっくり深呼吸をして自分を落ち着かせた。
「……そう言えば?」
「は?」
「みんなにそう言えばいいじゃん。噂ばっかしてる周りの奴らに。俺に言えたんだから、言えるよ」
平然と言う彼に苛立ちを覚えた。
簡単に言うけど……。
「無理だよ……。今みたいに言えたら、苦労しないよ……」
今のは、勢いで言っちゃったようなもんだし。
「いや、絶対に言える!つーか、一発ビシッと言った方がいいと思うよ?いっつも言われっぱなしで、悔しくないの?」
「でも……」
周囲のヒソヒソ話なんて、翔くんはいつも「気にするな」って言ってるし……。