【続】キミとひとつになれたら
でも違った。
だってこいつは……。
「……そうだよ。嫌いだけど、悪い?」
こいつは四ノ宮に俺を殺させようとした。
だって俺はしっかり見てたから。
あの時、あいつに体中を刺されて意識が朦朧としてる中。
視界に映ったのは、泣きながら必死に俺を助けようとしてる小春。
そして……そんな小春の腕を掴んで、満面の笑みで俺が苦しむ姿を見てる悠希。
「俺があいつに刺された時、お前は嬉しそうに笑ってた。ま、小春はその事に気づいてなかったけど……」
「よく見てるね……」
「それで、わかったんだよ。俺、こいつに嫌われてたんだなって……」
悠希は鼻で笑って「気付くの遅過ぎ」と言った。