【続】キミとひとつになれたら
「正直にカミングアウトするけど、俺、お前の事が本当は大嫌い。目障りで気に入らないんだよ」
腕を組みながら、低いトーンでそう言い放った。
「俺、お前に何かした?」
今まで普通に仲良くしてたから……。
嫌われるような事をした覚えは全くない。
「……そういうわけじゃない。ただ」
「ただ……何?」
「気に入らない。ただそれだけだよ」
何だよそれ……。
そんな理由で。
「だってお前はさぁ、勉強もスポーツもそれなりにできるし。おまけに容姿端麗で性格は明るくて気さくで優しい。だからあんたはみんなに好かれてる。でも……」
急に椅子から立ち上がって、胸倉を掴んできた。
「ちょっ……」
抵抗しようにも、傷が痛んで抵抗できない。