【続】キミとひとつになれたら
「キミは敵を作りやすいタイプでもあるんだよ?」
「っ……」
「絵に描いたように完璧とか、本当にムカつく……」
乱暴に胸倉が離されて。
キッと、悠希を睨みつけた。
「お前……みっともない奴だな。単に、俺に嫉妬してるだけなんじゃねーの?」
―パンッ
頬に走った衝撃。
ヒリヒリする右頬。
そして目の前には、怒りに満ちた、怖い顔をした悠希。
「とにかく邪魔なんだよっ!俺は生まれた時から、常に人の上に立ってきた!何1つ不便のない家柄に生まれて、勉強だって運動だってソツなくこなせるっ!!おまけにちょーっと優しくしてやっただけで周囲の奴らはみんな俺を慕ってくるしさぁ」
罵声を浴びせてくる悠希は、まるで別人のように見えた。