【続】キミとひとつになれたら




料理する手を止めて、後ろから翔くんに抱きついた。



「ちょ、包丁持ってるから危ないって……」


「翔くんっ!私、翔くんにいっぱい救われたの……」


「は……?」



包丁を置いて、翔くんは「急にどうした?」と少し驚きながら言った。



「翔くんがいてくれて、ずっとそばで支えてくれたから。だから、今の私がいるの。いろいろあって、絶望の中にいた私を懸命に支えてくれた。本当に……言葉では言い表せないくらい感謝してる」


ギュッと更に強く抱きしめた。

私、口下手だから、どうすれば上手く伝わるかわからないけど。



「私だって……翔くんが悩んでる時は、力になりたいよ」


「……小春」



私も、役に立ちたいよ。



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