【続】キミとひとつになれたら
「小春」
翔くんは私の方を向き、向かい合う形になった。
照れくさそうに、私の両手を握って。
「ありがと……お前、強くなったな……」
と言った。
その表情は、こころなしか複雑そうに見えた。
「私……強くないよ……」
「いや……強くなった。前はあんなに、弱々しかったのに」
……あれ。
何だろう、この感じは……。
胸の奥がザワザワするような奇妙な感じ……。
だって翔くん、顔は笑ってるのに、目が全然笑ってないんだもん。