【続】キミとひとつになれたら
「と、とにかく……私の事もたまには頼ってね」
「あぁ。じゃあ……聞きたい事があるんだけど、いいかな?」
「何?」
ギュッと私の手を握ったまま、翔くんはやや俯き加減で言葉を続けた。
「お前、上条の事、どう思ってんの……?」
「……上条?」
私が首を傾げると慌てながら「悠希の事だよっ」と訂正した。
何で苗字で呼び捨て……?
「どうって、大事な友達だけど……」
何で今、このタイミングでこの質問なんだろう?
いろいろ疑問を抱きつつ答えた。
「大事な、友達……」
悲しそうに呟いた。
かと思ったら、冷たく私の手を振り払って、背を向けて再び包丁で野菜を切り始めた。