【続】キミとひとつになれたら
「最低っ……」
震える声でそう言う山本を軽く睨むと、少しビクッとしてパッと視線を逸らされた。
大丈夫。
こいつは誰かにチクッたりするような奴じゃないから。
つーか、もしこの事を誰かにしゃべったら、朱莉との仲を壊すって脅してあるから。
こいつは俺に逆らえない。
「つーか小春ちゃん、無防備過ぎ。心に、隙があり過ぎる……」
本当に、優しくされる事に弱い奴だ。
「最終的には、河瀬ちゃんを奪うつもり……?」
「いや」
小春ちゃんを奪う事が目的じゃない。
これは単なる暇つぶし。
カップル潰しっていうゲームなんだから。
「あの2人が別れたって、関係ないし。小春ちゃんを慰めたり、助けたりする気もしない。破局したら、あいつらとは一切関わらないようにする。んで、また次の獲物を探す」