【続】キミとひとつになれたら
私達は車に乗り込んだ。
運転は上条くんの家の専属の運転手さんがしてくれるそうだ。
「楽しみだね。河瀬さん」
私の隣に座った桜川さんはそう言って、優しく笑った。
普通に接してきてくれた。
それが嬉しかった。
だって私は嫌な噂ばかりが纏わりついてるから……。
しばらく車に揺られ。
ようやく上条くん家の別荘に到着。
「何よ。田舎じゃん!都会のど真ん中にあるんだと思った!つーかコンビニすらないって酷くない?」
着いて早々に、藤堂さんは文句を連発。
確かにここは、たくさんの木々に囲まれた田舎かもしれない。
そんな山の中に彼の別荘が建っていた