【続】キミとひとつになれたら
「たくさん楽しんでくださいね」と運転手さんは言い残して、車は走り去っていった。
明日の夕方頃、迎えに来てくれるらしい。
「さ、とりあえず荷物運んで、のんびりしよーぜ!」
「そうだな。小春、荷物持つよ」
「いいよ。平気……」
「いいからいいから」
ヒョイッと。
翔くんが私のカバンを持った。
「ありがとう」
藤堂さんが小さく鼻で笑った気がしたが、気にとめないようにした。
「つーか内田っち!大きい荷物だな!」
「はい……旅行なので」
旅行といっても一泊なので、みんなそんなに荷物はない。
そんな中、内田くんだけは大きなスーツケース。
しかも重そうに運んでる。
それが少し、気にかかった。