【続】キミとひとつになれたら

不穏な空気






河原から戻って。


みんなで夕飯の準備にかかった。



上条くんが「みんなでパァーっと焼肉しようぜ!」という事で、食材を切ったりしてる。





「河瀬ちゃん、切るの上手いじゃん」


「ありがとう……」



料理は結構できるから。


野菜は普通に切れた。
でも……。




「っ……」



お肉は、切れなかった。
むしろ吐き気が襲ってきた。


お肉を見ると、嫌でも思い出す。


真夜中に、死体をさばく彼の姿を……。




「肉は俺が切るから。小春は、この野菜を切って」


「ありがとう、翔くん……」



気を遣わせてばかりで、ごめんね?




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