【続】キミとひとつになれたら
「俺、ちょっと内田っちの様子見てくる」
「あ、上条くん。私が行くよ」
「そっか……ありがと」
台所を離れて、テラスに出てみると、やはりそこには内田くんがいた。
テラスに置かれている椅子に座って、ボーっと遠くを見てる。
「内田くん……」
「あ……」
遠慮がちに声をかけると、ペコッと頭を下げながら「どうもです」と言った。
「えっと、大丈夫?具合、悪そうだけど……」
「平気、です。そういうわけじゃないんで……」
「そっか」と私が言った所で、会話は呆気なく終了してしまった。
内田くんとも話すのは初めて。
接点がないから。
沈黙が続いた後、内田くんが急に小さく笑った。