【続】キミとひとつになれたら
翔くんが住むアパートに着いて、慌ててチャイムを連打した。
『いらっしゃい。ってか、そんな鳴らさなくても……って、小春!?』
玄関のドアが開いた。
すぐに中に入って、カギを閉めた。
『おい小春、どうかしたのか?』
彼、春井翔(はるいかける)くん。
クラスメイトであり、私の恋人。
私は事情を説明する事なく、台所に行って包丁を取り出した。
『小春っ!何やってんだよ!?』
『っ……帰ってきたの!!彼がっ……四ノ宮くんが帰ってきたのっ!!』
『嘘だろ……そんな事、あるわけないだろ』
翔くんは頭を抱え、半信半疑のようだった。