【続】キミとひとつになれたら
「小春」
フワッと、翔くんの香りに包まれた。
「ゆっくり深呼吸しろ。大丈夫……大丈夫だから、パニックになるな」
「翔、くんっ……」
翔くんの腕の中。
温かくて安心する。
「とにかく、藤堂と内田が戻ってこないのは心配だから」
翔くんはゆっくり私から離れた。
「悠希、その辺、探しに行こう」
「そうだな。もしかしたら道に迷ってるのかもしれないし」
「俺らは2人を探しに行ってくるから。小春、お前は桜川とここにいろ」
待ってよ……。
探しに行くって、本気で言ってるの?