【続】キミとひとつになれたら
凛花ちゃん……。
やっぱ私、この旅行に来てよかった。
「うん。いっぱいデートしようね、凛花ちゃん」
本当に優しいな。
麻衣だって、すごく優しくて、気さくで……。
「あ、そろそろお風呂入ろうか」
「そうだね。凛花ちゃん、先に入っていいよ」
「じゃあお言葉に甘えて。あ、後で恋バナしようね!のろけ話、いっぱい聞かせてね」
「うん」
凛花ちゃんがお風呂に入って、広いリビングに1人きりになった。
カチカチと。
時計の針の音しかしない。
1人になった瞬間、何故か言いようのない不安が襲ってきた。
「翔くんっ……」
咄嗟に彼の名前を呟いた。