暫定彼氏〜本気にさせないで〜
お昼に志賀から聞いた話を頭から離すべく、午後からの仕事に集中していた。
すると内線で呼び出しがあった。
速やかに呼び出された場所へと向かう。
こんな事、滅多にある事じゃない。
だけど恐らくの予測はついている。
エレベーターにて最上階に上がると私は背筋を伸ばし、PRESIDENT ROOMと書かれた部屋まで真っ直ぐ向かう。
ドアの前に立つと一つ呼吸をしてから、ゆっくりとノックする。
「失礼します。」
丁寧にお辞儀をして中へと入る。
そこには社長秘書である樋山(ひやま)さんがいた。
「お疲れ様です。中でお待ちです。」
どうとでもとれるような表情で樋山さんが言う。
社長秘書の樋山さんは兎に角仕事の出来る人で、言い方を変えればサイボーグの様な人だ。
自然な黒髪は短く切り揃えられ、一本の乱れもない。
常に仕立ての良いスーツに身を包み、糊の効いた白のワイシャツに派手ではないけど見劣りしないネクタイ。
見るからに神経質そうな印象を与える黒の細いフレームの眼鏡を掛けていてその奥に黒く光る眼差しは全く隙がない。
しかも長身でスラッとしたスタイルはモデル並み。
大抵の女子なら一目見ただけで心を奪われてもおかしくない。
ただ、こんなにもイケメン度の高い樋山さんが表立って騒がれないのは、やはりこの無表情さにあると私は思う。
兎に角、感情が分かりづらい。
だからこそのサイボーグなのだ。
すると内線で呼び出しがあった。
速やかに呼び出された場所へと向かう。
こんな事、滅多にある事じゃない。
だけど恐らくの予測はついている。
エレベーターにて最上階に上がると私は背筋を伸ばし、PRESIDENT ROOMと書かれた部屋まで真っ直ぐ向かう。
ドアの前に立つと一つ呼吸をしてから、ゆっくりとノックする。
「失礼します。」
丁寧にお辞儀をして中へと入る。
そこには社長秘書である樋山(ひやま)さんがいた。
「お疲れ様です。中でお待ちです。」
どうとでもとれるような表情で樋山さんが言う。
社長秘書の樋山さんは兎に角仕事の出来る人で、言い方を変えればサイボーグの様な人だ。
自然な黒髪は短く切り揃えられ、一本の乱れもない。
常に仕立ての良いスーツに身を包み、糊の効いた白のワイシャツに派手ではないけど見劣りしないネクタイ。
見るからに神経質そうな印象を与える黒の細いフレームの眼鏡を掛けていてその奥に黒く光る眼差しは全く隙がない。
しかも長身でスラッとしたスタイルはモデル並み。
大抵の女子なら一目見ただけで心を奪われてもおかしくない。
ただ、こんなにもイケメン度の高い樋山さんが表立って騒がれないのは、やはりこの無表情さにあると私は思う。
兎に角、感情が分かりづらい。
だからこそのサイボーグなのだ。