暫定彼氏〜本気にさせないで〜
「いや、そんな恐れ多い話、お受けできません。僕は今の立場を全うして社長に尽くすのみです。」
「まるで演歌だな。」
「お前には一生掛かっても理解できるかっ。」
「うわっ、ダーク樋山さんが出てきた。いつも君とか言う癖にお前っていったー。」
誰か止めてくれ……
このやたらデカい小学生の様な二人を………。
店を出て少し離れた所に止めたパーキングまで向かう途中でガチャポンが沢山並んでいるお店を見つけたのでみんなで……
って言うか那由ちゃんがだけど、やりたいって言うので寄ることにした。
「あっ、あれフチ子さんとキャラのコラボシリーズだっ。志賀さん、これやりましょう。」
那由ちゃんは志賀を引き連れお目当てのガチャポンへと向かった。
「那由ちゃん、志賀の事、気になるみたいですね。」
「困りました。」
苦笑いの樋山さん。
「だけど志賀は中々、良いやつですよ。私が言うのもなんだけど。ほら、よく分からない人とくっつくよりもそこそこ知ってる人の方が……」
「知ってるからこそ、困るんです。」
目が笑ってないって………
店内にぎっしりと並ぶ様々なガチャポンを見ながら歩く。
「元気そうに見えるけど………無理してませんか?」
樋山さんがしゃがんで台を見ている私の隣に同じようにしゃがみ込む。
「えっ、ああ……大丈夫です。意外と無理してませんよ。ほら、これお寿司の上に女の人が。私、これにしようかな。」
何となく話を逸らしてしまった。
「加藤の評判を行く先々で最近、よく耳にします。」
「えっ?」
百円玉を入れながら樋山さんは続ける。
「父親に付いて取引先や色んなパーティにも顔を出しているそうです。」
へぇ………
そうなんだ。
陽日の活躍を喜ぶべきなのに、上手く笑えない。
ガチャガチャガチャ………
「まるで演歌だな。」
「お前には一生掛かっても理解できるかっ。」
「うわっ、ダーク樋山さんが出てきた。いつも君とか言う癖にお前っていったー。」
誰か止めてくれ……
このやたらデカい小学生の様な二人を………。
店を出て少し離れた所に止めたパーキングまで向かう途中でガチャポンが沢山並んでいるお店を見つけたのでみんなで……
って言うか那由ちゃんがだけど、やりたいって言うので寄ることにした。
「あっ、あれフチ子さんとキャラのコラボシリーズだっ。志賀さん、これやりましょう。」
那由ちゃんは志賀を引き連れお目当てのガチャポンへと向かった。
「那由ちゃん、志賀の事、気になるみたいですね。」
「困りました。」
苦笑いの樋山さん。
「だけど志賀は中々、良いやつですよ。私が言うのもなんだけど。ほら、よく分からない人とくっつくよりもそこそこ知ってる人の方が……」
「知ってるからこそ、困るんです。」
目が笑ってないって………
店内にぎっしりと並ぶ様々なガチャポンを見ながら歩く。
「元気そうに見えるけど………無理してませんか?」
樋山さんがしゃがんで台を見ている私の隣に同じようにしゃがみ込む。
「えっ、ああ……大丈夫です。意外と無理してませんよ。ほら、これお寿司の上に女の人が。私、これにしようかな。」
何となく話を逸らしてしまった。
「加藤の評判を行く先々で最近、よく耳にします。」
「えっ?」
百円玉を入れながら樋山さんは続ける。
「父親に付いて取引先や色んなパーティにも顔を出しているそうです。」
へぇ………
そうなんだ。
陽日の活躍を喜ぶべきなのに、上手く笑えない。
ガチャガチャガチャ………