暫定彼氏〜本気にさせないで〜
「クックックックックッ………」


「もぉ、いつまで笑ってるのよ。それよりもそこのお皿取って。」


私の失態によりムードも下手くれもない状況になり、今、私は準備しておいた鶏肉を油でひたすら揚げている。


「沙紀さんってほんっと可愛いよなぁ。」


こいつ……


いいムードの時にお腹を鳴らす彼女を可愛いだなんて……どうかしてるぜ。


沢山の唐揚げとポテサラに後は陽日のリクエストでもあるだし巻き玉子。


他にも何品か作り狭いテーブルはお皿で一杯だ。


「狭くてごめんね?」


「じゃあ、広々と食べられる所に引っ越す?」


「えっ、でも普段一人だと十分だよ?」


「違うって。二人で一緒に暮らす?って意味。」


「えっ、二人で?」


「そっ、俺と沙紀さんと二人で。」












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