嫌いになりたい
切ない関係
「っはよー」


月曜日

いつものように、元気な永野くんの声が聞こえる


「おはよ。毎日元気だね」


「昨日も一昨日も休みだったしな」


いつもの時間

いつもの道のり

いつも通りの彼

金曜日に感じた違和感は、気のせいだったんだろう


「一段と寒くなったね」


週が明けて、また気温が下がったように感じる

昼間部屋の暖かさにウトウトすることもあるだけに、朝晩の寒さがツラい


「宇佐美、冷え性?」


「え…何で分かったの?」


永野くんとは手を繋いだこともなければ、触られたこともない


「女って、だいたい冷え性だろ。適度な運動やウォーキングとか、有酸素運動が効果的だって」


そういうことか


「それぐらいは知ってるよ」


だけど、なかなか実行できないんだよね


「あとシャワーばっかりじゃなくて、38度ぐらいのお湯にしっかり浸かること」


「あ…。それは…してないかも」


お風呂はほぼシャワーで済ませてる


「それと、温かい服を着て温かい布団で寝ることかな」


温かい布団…


金曜日、章吾と一緒に寝転んだベッドでの温かさを思い出した
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