嫌いになりたい
いきなり何よ…
そう思いつつも向かうところは同じなので、黙ったまま並んで歩く
「永野先生、宇佐美先生、おっはよー!」
「はよーっ。前向いて走らないと、危ないぞー!」
あたし達の方を向き、横を走り抜けて行く女子生徒
両手で丸を作り、口元に当てて叫ぶ永野くん
「おはよー、急いで転ばないようにね!」
あたしも笑顔で声を掛けた
背中を向けた彼女が、大きく手を挙げる
中学生になると反抗期の子も多くて大変だけど、基本的に素直でいい子達ばっかりだ
永野くんは体育教師、あたしは学校事務の職員で教師ではない
けれど、皆があたしのことを『宇佐美先生』って先生扱いしてくれる
そんな可愛い生徒達に囲まれて毎日を過ごせるなんて、本当に幸せ
「今日も一日頑張ろう」
両手を胸の前でギュッと握り締め、自分に気合を入れる
「無理すんなよ」
わしゃわしゃと髪の毛を撫でる永野くんに抗議の視線を送ると、ニカッと爽やかな笑顔が返ってきた
「もぉ…髪の毛ぐちゃぐちゃになるじゃん」
手櫛で髪の毛を整え、もう一度大きく深呼吸をした
そう思いつつも向かうところは同じなので、黙ったまま並んで歩く
「永野先生、宇佐美先生、おっはよー!」
「はよーっ。前向いて走らないと、危ないぞー!」
あたし達の方を向き、横を走り抜けて行く女子生徒
両手で丸を作り、口元に当てて叫ぶ永野くん
「おはよー、急いで転ばないようにね!」
あたしも笑顔で声を掛けた
背中を向けた彼女が、大きく手を挙げる
中学生になると反抗期の子も多くて大変だけど、基本的に素直でいい子達ばっかりだ
永野くんは体育教師、あたしは学校事務の職員で教師ではない
けれど、皆があたしのことを『宇佐美先生』って先生扱いしてくれる
そんな可愛い生徒達に囲まれて毎日を過ごせるなんて、本当に幸せ
「今日も一日頑張ろう」
両手を胸の前でギュッと握り締め、自分に気合を入れる
「無理すんなよ」
わしゃわしゃと髪の毛を撫でる永野くんに抗議の視線を送ると、ニカッと爽やかな笑顔が返ってきた
「もぉ…髪の毛ぐちゃぐちゃになるじゃん」
手櫛で髪の毛を整え、もう一度大きく深呼吸をした