ナナ色Heart
「……あんな事して……ほんとに後悔してる。悪かったよ。ほんとに、悪かった」

絞り出すような声が、本心だと物語っていたから、あたしはポツンと言った。

「……もういいよ。許すよ」

「あんな酷いことをしたのに、許してくれるのか」

あたしは頷いた。

「……感動したから……魂を揺さぶられたから、あなたのダンスに。だから、許すよ」

あたしがそう言うと、彼は驚いたように眼を見開いてから、勢いよく頭を下げた。

「ほんとに、ごめん。それと……ありがとな、俺のダンスをそんな風に言ってくれて」

「うん……」

「俺、城田玲哉」

「レイヤ君?あたしは、二宮ナナ」

彼は軽く頷いてから、真剣な眼差しをあたしに向けて、低い声で言った。
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