ナナ色Heart
「……!!」

そんなとこから、私を見てたの?!

……てことは……人気のないところまでつけてきて、それから声をかけたって事?!

……こわい……!!

ジリジリと迫ってくる三人組に怯えて、あたしは後ずさった。

その時、頭上で急に声がした。

「俺の女に声かけてんじゃねー」

え……?!

誰もいないと思ってたのに……。

反射的に振り返ると、背の高い男の子が立っていて、あたしの腕を掴んでグイッと引き寄せた。

「きゃあっ」

彼の固い胸にぶつかり、あたしは焦って彼を振り仰いだ。
< 11 / 339 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop