ナナ色Heart
『ナナ、一緒に帰ろ。迎えにいく』

山内君からのラインを見て、あたしはニンマリしてしまった。

返事を返してる最中に、

「ナナー、イケメン彼氏が迎えに来たわよ」

「ちょっと、真央っ」

するとクラスメートが一斉にあたしを見てから、教室の入り口まで迎えに来た山内君に眼をやった。

「きゃー、ナナ、山内君と付き合ってんのっ?!」

「マジかよ、蓮!二宮は2組のアイドルだぞ!盗るんじゃねーっ」

口々にはやし立てる友達に向かって、山内君は、めちゃくちゃ照れながらも言い放った。

「悪いけど、ナナは俺のもんだから」

そう言うと、あたしの席まで来て、

「行くぞ」

「あ、うん」
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