ナナ色Heart
「隼人」

玄関を開けて隼人を見ると、

「ナナ」

「どこか行くの?」

すると隼人は左の肩を押さえた。

「ん、もうすぐ試合だろ?ちょっと肩に違和感があるから、病院行こうと思ってさ」

あたしは心配で、隼人に近寄ると彼の肩に触れた。

「違和感?痛いの?」

「いや、そういう訳じゃないんだ。ただちょっとだけ、変な感じ。何かあるといけないから、念のためだよ」

「……そっか」

それから隼人はあたしと山内君を交互に見て、ちょっと笑った。

「彼と付き合う事になったんだって?」
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