ナナ色Heart

「そーなんだ」

「今年も甲子園行くと思うな。あ、もし隼人が甲子園に出たら、一緒に応援行こーよ」

あたしがそう言うと、山内君は曖昧に笑った。

暫くして山内君のマンションに着くと、彼はソファにドサッと座ってあたしを見た。

「こっち来て」

言われるがままにソファに座ると、山内君はチラッとあたしを見てからすぐ正面を向いて、話し出した。

「俺、今日気づいたけど、多分焼きもちやきなんだ。
だから、これから先もガキっぽく妬いたりすると思う」

そう言いながら、クシャクシャと髪をかきあげて、前を向いたままあたしの手を掴んだ。

「ああ、もう！さっきも、めちゃくちゃ妬けたっ！」