ナナ色Heart

嬉しくて悲しくて

週末、あたしは山内君と遊園地に出掛けた。

電車なら一駅でつくし、凄く規模の大きな遊園地だから、行ってみたかったんだ。

遊園地につくと、山内君は入り口で手渡された園内の地図を見ながら、色々と説明してくれた。

あたしが乗りたい乗り物の場所も、迷わず連れていってくれるし、お昼ご飯もてきぱきと注文してくれたの。

……初めて来たんじゃないのが、一瞬で分かった。

……誰と来たんだろう。

……女の子とかな。

付き合ってた娘とか。

想像すると、胸が焼け付くような、重苦しい感覚になる。

やだ、あたし。

今は影もない相手に、嫉妬しても仕方ないのに。
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