ナナ色Heart
たいして戦力にはならないだろうけど、このまま、見てるだけなんて、出来ないもん!

「……痛い目みんのはオタクらだと思うけど?」

あたしは、そう言いながら軽く足を開き、ピョンピョンと僅かに跳ねた山内君を見つめた。

「んだとっ?!やれっ!」

金髪男が言うや否や、三人組は一気に山内君に殴りかかっていき、あたしは、思わずホウキを握りしめた。

その時、殴りかかった三人をヒョイヒョイと避けたかと思うと、眼にも止まらぬ早さで、山内君の体が相手へと接近した。

「うっ……!!」

その直後、三人組のうちの一人が後方へ吹っ飛んだ。

するとそれを見ていた左側の男が、山内君に蹴りを入れそうになった。
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